塩害は、コンクリート構造物や金属が塩分の影響を受けることで劣化する現象を指します。特に、海沿いや塩化物を使用した地域では塩害による損傷が深刻です。そのため、適切な補修工法が求められます。本記事では、塩害の概要とその原因、さらに劣化を防ぎ構造物の耐久性を保つための塩害補修工法の種類について詳しく解説します。目次塩害とは引用元:photoAC塩害とは、塩分がコンクリートや金属に影響を与え、腐食や劣化を引き起こす現象です。主に海沿いの地域や塩化物を使用した凍結防止剤が原因となることが多く、コンクリート構造物の鉄筋腐食や表面の剥離、金属の錆などが典型的な症状として挙げられます。コンクリート構造物においては、塩分がコンクリート内部に浸透し、鉄筋を腐食させることで膨張し、コンクリート表面が破壊される「ひび割れ」が発生します。このような劣化が進行すると、耐久性が低下し、構造物の寿命が大幅に短くなる可能性があるので注意が必要です。そのため、塩害を防ぐだけでなく、発生した損傷に適切に対応する補修工法が重要です。塩害補修工法の種類引用元:日進機工株式会社公式HP塩害補修工法には、劣化を引き起こす塩分や腐食因子をコントロールする方法が主に用いられます。代表的な工法として以下の3つが挙げられます。劣化因子の遮断劣化因子の除去鉄筋腐食の抑制劣化因子の遮断劣化因子の遮断は、塩分の浸入を防ぐためにコンクリート表面を保護する方法です。具体的には、表面に防水材や塗膜を塗布し、塩分や水分が内部に浸透するのを防ぎます。また、撥水剤を使用して、コンクリート表面から水分が侵入しないようにする方法もあります。この工法は、構造物がまだ初期段階の劣化である場合に効果的で、メンテナンスの頻度を下げることが可能です。劣化因子の除去劣化因子の除去は、コンクリート内部に浸透した塩分を取り除くことで、劣化の進行を防ぐ方法です。具体的には、電気化学的脱塩法や、コンクリート表面を削り取る方法が用いられます。電気化学的脱塩法では、構造物に電流を流して内部の塩分を引き出し、劣化を抑制します。この工法は、既に進行している塩害に対して効果的で、構造物の延命につながります。鉄筋腐食の抑制鉄筋腐食の抑制は、鉄筋そのものを保護し、腐食の進行を防ぐ方法です。たとえば、鉄筋表面に防錆剤を塗布したり、鉄筋をカバーする補強材を追加する方法が挙げられます。また、電気化学的防食法では、鉄筋に電気を通じて腐食を防止する仕組みが利用されることが多いです。この方法は、高度な技術が必要ではありますが、構造物の寿命を大幅に延ばす効果があります。塩害補修についてご覧になっている方は、こちらの記事も読んでいます。もしよければご覧ください。ウォータージェットの圧力と使用用途を解説塩害対策のための工法を3つ紹介引用元:photoACでは、実際に塩害対策にはどのような工法が使われているのでしょうか?ここでは3つピックアップして紹介します。電気防食工法コンクリート中の鉄筋腐食を防ぐため、鉄筋の腐食電流を消滅させる工法です。この工法には以下の2種類があります。外部電源方式電源装置を設置して防食電流を供給し、20~25年の耐用年数があります。流電陽極方式亜鉛などの金属を陽極材として使用し、電位差を利用して電流を供給します。電源不要ですが、陽極材が消耗し、耐用年数は10~15年程度です。代表的な工法に、擬性陽極材を使用した「デンカガルバシールドXP」があり、鉄筋防錆や表面保護を不要にします。脱塩工法コンクリート中に浸透した塩分を除去するための工法で、鉄筋を陰極、コンクリート表面に設置した陽極材を通じて直流電流を流します。これにより、塩素イオンを電解質溶液に移動させ、塩分を効果的に取り除きます。施工後には再汚染を防ぐため、コンクリート表面に保護処理を施します。代表例として「デソリート工法」があります。正確な診断による適切な工法選択引用元:photoAC塩害による劣化は他の要因より進行が速く危険です。電気化学的工法は、劣化因子が残っていても再劣化を防ぎ、抜本的な対策が可能です。劣化原因と進行速度を正確に診断し、早期に適切な補修工法を選択することが重要です。これらの工法を適切に使うことで、コンクリート構造物の耐久性を向上させ、長期的な安全性を確保できるでしょう。塩害補修工事におすすめの会社引用元:photoACここまで、塩害補修について紹介してきましたが、いかがでしたか?最後に、塩害補修を検討している方に向けて、当メディアおすすめの住宅会社をご紹介します。1.日進機工株式会社引用元:日進機工株式会社公式HP会社名日進機工株式会社本社所在地〒463-0808愛知県名古屋市守山区花咲台2-401電話番号052-739-2771設立1965年2月事業内容ウォータージェット機器・各種洗浄装置・生産設備とFAシステムの設計製作販売自動車事業公式サイトURLhttps://nissinkiko.com/日進機工株式会社は、ウォータージェット工法の専門技術を駆使し、お客様の生産設備やインフラの維持・管理をしている企業です。塩害補修工事についても行っているため、相談可能です。 同社は、超高圧水発生装置や立体式駐車装置、超音波洗浄機などの機械製作も手掛け、プラントメンテナンスの専門家として幅広いサービスを提供しています。 また、全国に事業拠点を展開し、各地域でのメンテナンスニーズに対応しています。 もっと詳しく日進機工株式会社について知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。日進機工の概要やおすすめの取り扱い製品を紹介!日進機工株式会社がおすすめな人特に、下記のような方には非常におすすめだと言えるでしょう。生産設備やインフラの維持・管理を検討している人ウォータージェット工法によるメンテナンスを求めている人超高圧水や超音波洗浄機などの設備導入を考えている人プラントメンテナンスを専門の技術者に依頼したい人立体駐車装置の設置や保守を希望している人信頼できる企業と長期的なメンテナンスパートナーシップを築きたい人日進機工株式会社が気になった方は、ぜひ一度公式サイトを覗いてみてはいかがでしょうか。【クリック】日進機工株式会社の公式サイトを覗いてみる2.株式会社ケーアイ工業引用元:株式会社ケーアイ工業公式HP会社名株式会社ケーアイ工業本社所在地〒501-0231岐阜県瑞穂市野白新田78番地2電話番号058-214-3939設立2017年6月事業内容・構造物の解体工事・ウォータージェット工事・コンクリート構造物の撤去工事・各種斫工事・コア、カッター工事・産業廃棄物収集運搬業務公式サイトURLhttps://ki-kougyou.co.jp/株式会社ケーアイ工業は、岐阜県瑞穂市に拠点を置き、ウォータージェット工法をはじめとする先進的な技術を活用し、コンクリート構造物の解体や撤去、家屋解体、各種斫(はつり)工事などを行っている会社です。 持続可能な社会の実現を目指し、再生可能な資源の活用や「循環」「再生」を重視した取り組みを推進しています。さらに、地域での清掃活動などを通じて、環境にやさしい社会の構築にも貢献しています。ケーアイ工業の会社概要や強みと施工方法も紹介まとめ引用元:photoAC塩害は、コンクリート構造物や金属に深刻な劣化を引き起こす現象であることを紹介しました。適切な補修工法を選択することで、構造物の耐久性を向上させ、長期的な安全性を確保できます。劣化因子の遮断、除去、鉄筋腐食の抑制といった工法を状況に応じて使い分けることで、塩害に対する効果的な対策が可能です。この記事を読んだ方はこんな記事もご覧になっています。もしよければご覧ください。ウォータージェット工法による表面処理とは?対応可能なシーンからメリットまで解説