澁谷工業株式会社は、国内トップシェアを誇るボトリングシステム製造をはじめ、さまざまな機械装置の製造・販売を行う企業です。当メディアで解説しているウォータージェット加工の依頼も可能ですが、他社と比べたときの強みや特徴が気になる方も多いはず。そこで澁谷工業株式会社の強みやウォータージェット工法について詳しく解説します。ウォータージェット関連機器を取り扱う会社と合わせて、自社の作業効率を向上させたい方は、目を通してみてください。目次澁谷工業株式会社の会社概要引用元:澁谷工業株式会社公式HP澁谷工業株式会社は、石川県金沢市に本社を構える東証プライム上場の総合機械メーカーです。長い歴史とグローバル展開が特長で、多様な業界向けの機械製造を手掛けています。会社名澁谷工業株式会社所在地〒920-8681 石川県金沢市大豆田本町甲58電話番号076-262-1201公式サイトURLhttps://www.shibuya.co.jp/%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.google.com%2Fmaps%2Fembed%3Fpb%3D!1m18!1m12!1m3!1d3204.3127383231267!2d136.63392237611225!3d36.570680772313544!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x5ff833601198b0fd%253A0xade38a99c3d65e17!2z5r6B6LC35bel5qWtIOe3j-WLmemDqA!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1742931885093!5m2!1sja!2sjp%22%20width%3D%22600%22%20height%3D%22450%22%20style%3D%22border%3A0%3B%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20loading%3D%22lazy%22%20referrerpolicy%3D%22no-referrer-when-downgrade%22%3E%3C%2Fiframe%3E企業データと事業規模1931年創業、1949年設立の歴史ある企業です。2024年6月期の連結売上高は1,154億円、従業員数は3,794名で、資本金は113億円を超えています。飲料・食品向け充填装置では国内トップシェアを持つなど、幅広い分野で数多くの実績を築いています。国内外ネットワークと開発力北陸の本社と県内5工場を中心に、国内外計15拠点以上を構えています。また、売上の約4%を研究開発に充てており、AIやロボティクス活用のスマートファクトリー、水素燃焼加工技術など、次世代技術の共同研究も積極的に推進しています。澁谷工業株式会社の強みとは?澁谷工業の強みは、多品種・変種生産への柔軟な対応力と、短納期を可能にする高いエンジニアリング力にあります。設計から物流までを自社で完結させる総合力と、グローバル展開力も魅力です。ワンベンダーで実現する高効率生産主力製品であるボトリングシステムでは、容器の材質や内容物の粘度に合わせて専用バルブや無菌アイソレータを自社設計し、200mLのPETボトルから一升瓶、日本酒の瓶燗充填まで、1ラインでの自動切り替えが可能です。包装、物流搬送、外観検査までモジュール化されているため、「川上から川下までワンベンダー」での効率的な提案ができる点が競合との差別化要因となっています。IoTと先進技術を駆使した安定供給体制全国の製造・サービス拠点と独自のIoTプラットフォーム「ShibuyaXR」による遠隔監視で、稼働率97%超を実現しています。さらに、北陸本社の部品センターから24時間以内に主要部品を供給するサプライチェーンを構築しています。環境面でもウォータージェット加工や水素ガス切断といった非熱・低CO₂プロセスを導入し、顧客企業のScope3削減をサポートしています。内製率80%を誇る「One-Factory®」体制は、供給網混乱時のリスクヘッジにも大きく寄与しています。澁谷工業株式会社のウォータージェット加工機器ウォータージェットは、超高圧水(必要に応じて研磨材を添加)で金属・樹脂・石材・複合材を冷却しながら切断できる画期的な工法です。切断時に熱影響層(HAZ)が生じないため歪みや硬化が少なく、微細加工から厚板加工まで幅広い用途で導入が進んでいます。本稿では、澁谷工業がラインアップする3 シリーズ(SWS4300/SWS1200B/AWS4700)を、最新カタログ仕様を基に“より深掘り”してご紹介します。1.SWS4300シリーズ―“大物×高速”にこだわるフラッグシップ引用元:澁谷工業株式会社公式HPウォータジェット切断加工機“SWS4300型”大型・重量ワークの加工に特化したフラッグシップモデルが「SWS4300シリーズ」です。造船や建機など高負荷な用途にも対応し、高速かつ安定した切断性能で生産効率の向上に貢献します。コンセプトオープンキャッチャ+ガントリー構造重量ワークをサポートプレートに直接設置し、ガントリーに載ったカッティングヘッドがX・Y軸を同時制御。最大2.45 m × 6.1 mまで一気通貫で切断します。ツイン駆動X軸(サーボ2 基)により、負荷分散と剛性を両立。加減速が速いので、厚板でも加工時間を短縮できます。主な機能強化ポイント研磨材回収システム(OP)切削後のガーネットを自動搬送・分離。清掃回数を1/5以下に削減可能。ツインヘッド(OP)同じNCデータを2系統同時出力。ワーク搬入枚数を半減しつつ生産量アップ。高負荷テーブル最大2,900kg(4361S)まで積載可。造船・建機・石材向け厚板切断に最適。研磨材回収システム(OP)切削後のガーネットを自動搬送・分離。清掃回数を1/5以下に削減可能。バリエーション早見表型式加工範囲(X×Ymm)積載重量本体質量用途イメージSWS4305S500×50050kg2t試作・研究所向け小物SWS4312S2,450×1,250600kg5.5t中厚板・石材SWS4361S2,450×6,1002,900kg8t造船パネル・橋梁部材SWS4315ST3,050×1,525600kg3t汎用板金・複合材参照元:ウォータジェット切断加工機“SWS4300型”2.SWS1200Bシリーズ―“インライン×低ランニングコスト”の万能選手引用元:澁谷工業株式会社公式HPウォータジェット切断加工機“SWS1200B型”生産ラインへの組み込みを前提とした構造で、省スペースかつ連続運転に最適なモデルです。メンテナンスコストや消耗品の削減にも配慮されており、多品種少量生産にも対応可能です。コンセプトワーク移動型+水槽キャッチャクランプテーブル(X軸)がワークを搬送し、ヘッド(Y軸)が切断。搬入搬出がワンパス化し、生産ラインへ直結しやすい設計です。SUSボールレス構造により消耗品を排除。切粉は水槽で捕集されるため、メンテ工数とコストを大幅削減します。発者コメント(要約)「樹脂・ゴム・アルミからCFRPまで、1台で“切り出し工房”を構築できるのが強み。平ベルト固定枠を無くしたことで、パレットチェンジャーやロボットハンドとの協調動作もスムーズです。」バリエーション早見表型式加工範囲(X×Ymm)積載重量本体質量インライン適合例SWS1212B1,250×1,250138kg4t成形板材トリミングSWS1225B2,450×1,250276kg7t自動車ドアライナー・インパネ参照元:ウォータジェット切断加工機“SWS1200B型”3.AWS4700シリーズ―“レーザ級精度”を実現するハイエンド引用元:澁谷工業株式会社公式HPウォータジェット切断加工機“AWS4700型”ミクロン単位の精度を長期間維持できる高精密ウォータジェット加工機が「AWS4700シリーズ」です。航空宇宙・電子部品などの精密部材に対応し、切断面の美しさと後加工不要の品質が特長です。コンセプトレーザ加工機と肩を並べる±数十µmの切断精度を長期にわたり維持できます。主用途は薄板金属・電子部品・航空宇宙向けCFRPなど、「切り口のバリ・繊維ほつれを極小化したい」高付加価値領域です。キーテクノロジー技術効果静剛性強化フレーム温度変化や振動によるミクロン級ズレを抑制ファインピアス0.3mmクラスのCFRP積層材でも安定した穿孔スタート3軸同時制御微細曲線を滑らかに生成し、二次加工レスで出荷可代表スペック加工範囲積載重量Zストローク本体寸法早送り500×500mm35kg100mm1.88m×1.77m×2.00m12m/minモデル比較チャート比較項目SWS4300SWS1200BAWS4700ワーク搬送方式固定(ガントリー)移動(テーブル)固定(ガントリー)得意サイズ大型〜超大型中型小型・精密主要ターゲット材厚鋼板・石材汎用樹脂・金属ガラス・CFRP・薄板最大積載~2.9t~276kg35kg高精度対応○△◎ツインヘッドOP――インライン適性△◎△推薦業界例造船・建機・橋梁自動車・家電航空宇宙・電子部品引用元:ウォータジェット切断加工機“AWS4700型”ウォータージェット加工機の選定チェックリストウォータージェット加工機を選定する際には、加工する製品の寸法や重量、生産ラインへの組み込み可否、コスト面での条件などを整理することが重要です。以下にチェックポイントをまとめました。加工対象の寸法・重量で選ぶ2m超・トンクラスの大型重量物→SWS4300最大2.5m程度・数百kgまでの中型製品→SWS1200B500mm以内・ミクロン単位の高精度加工→AWS4700生産ラインやコスト構造で選ぶ既設の搬送ラインと同期して生産→SWS1200Bバッチ生産を中心とした運用→SWS4300/AWS4700清掃・研磨材の処理コストを抑えたい→SWS4300(研磨材回収OP)/SWS1200B高精度加工による付加価値向上で投資回収→AWS4700将来的な拡張性についても検討しましょう。同一形状部品の量産拡張なら「SWS4300ツインヘッド」、異種材料の加工対応を増やすなら「AWS4700ファインピアス」がおすすめです。ウォータージェット加工機導入時のよくある課題と解決法ウォータージェット加工機を初めて導入する場合や、既存設備から切り替える際には、多くの課題が生じることがあります。ここではよくある課題と、その解決方法について詳しく紹介します。導入初期のオペレーター教育・技術習得ウォータージェット加工機は特有の操作方法やメンテナンスが求められます。導入時にオペレーターが操作技術を身につけていないと、加工精度や設備の寿命に影響を与える可能性があります。解決方法:メーカー提供のトレーニングを活用する澁谷工業では導入時に専門スタッフが操作方法・保守管理に関するトレーニングを実施しています。初めての導入でも短期間で必要な技術を習得できます。研磨材(ガーネット)の廃棄・管理コストの問題研磨材を使用するウォータージェット加工の場合、切削後のガーネットの処理に手間やコストがかかることがあります。これがランニングコスト増加の原因になることも少なくありません。解決方法:研磨材回収・再利用システムの導入SWS4300シリーズのオプションである研磨材回収システムを導入することで、清掃の手間を約80%削減し、ランニングコストも抑えることができます。また環境負荷軽減にもつながります。加工テストによる適合機種選定の課題導入前にどの機種が自社の加工ニーズに最適か判断が難しく、導入後に能力不足や過剰投資となることがあります。解決方法:事前のテスト加工を依頼する澁谷工業では導入検討中の顧客向けにテスト加工を提供しており、実際の素材を使用した精度確認が可能です。これにより、加工精度や作業時間を正確に把握した上での機種選定が可能になります。ウォータージェット関連機器を取り扱う企業を解説当メディアで紹介しているウォータージェット関連機器の購入・加工依頼を検討している場合、依頼先の企業選びは重要なポイントです。そこで関連機器を取り扱うおすすめ企業3社をみていきましょう。日進機工株式会社引用元:日進機工株式会社公式HP日進機工株式会社は、構造物への影響を極力抑えて、壁やプラントのメンテナンス、工事ができるウォータージェット工法に強みを持つ企業です。会社名日進機工株式会社所在地〒463-0808 愛知県名古屋市守山区花咲台2-401電話番号052-739-2771公式サイトURLhttps://nissinkiko.com/%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.google.com%2Fmaps%2Fembed%3Fpb%3D!1m18!1m12!1m3!1d3258.809325687775!2d137.00367468587618!3d35.23611628400848!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x60036f0d76df6eb1%253A0x6792bcdeadf16aa8!2z5pel6YCy5qmf5bel44ixIOacrOekvg!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1751426625921!5m2!1sja!2sjp%22%20width%3D%22600%22%20height%3D%22450%22%20style%3D%22border%3A0%3B%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20loading%3D%22lazy%22%20referrerpolicy%3D%22no-referrer-when-downgrade%22%3E%3C%2Fiframe%3E多様なプラントメンテナンスを委託できるだけでなく、ウォータージェット関連機器を購入することもできます。洗う、はつる、剥がす、切るなど用途に沿って選べる機器の種類は、ポンプ、ハンドガン、洗浄ユニットまで、さまざまです。自社に機器を導入して、ウォータージェット工法を用いた加工、工事を行いたいときに問い合わせてみましょう。◯あわせて読みたい記事日進機工の概要やおすすめの取り扱い製品を紹介!◯さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。日進機工株式会社公式HPはこちら河合製巧株式会社引用元:河合製巧株式会社公式HP河合製巧株式会社は、木製品の製造・関連技術とウォータージェット加工が強みの企業です。会社名河合製巧株式会社所在地〒466-0052 愛知県名古屋市昭和区村雲町2-1電話番号052-882-1881公式サイトURLhttps://www.kawaiseiko.co.jp/%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.google.com%2Fmaps%2Fembed%3Fpb%3D!1m18!1m12!1m3!1d120645.85303840839!2d136.80763012147213!3d35.21983262746799!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x600370a1432fd9c3%253A0x1810c1d4a73789d5!2z5rKz5ZCI6KO95ben44ix!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1753402919709!5m2!1sja!2sjp%22%20width%3D%22600%22%20height%3D%22450%22%20style%3D%22border%3A0%3B%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20loading%3D%22lazy%22%20referrerpolicy%3D%22no-referrer-when-downgrade%22%3E%3C%2Fiframe%3Eウォータージェット加工には、長年住宅メーカーからの要望に応え続けてきた製造技術が反映されています。ちなみに河合製巧には、小ロットや一個単位の施策が依頼可能です。ロット数が少ないため依頼を断られた方や、テスト的にウォータージェット加工を依頼したい方は相談してみましょう。米山製作所株式会社引用元:米山製作所株式会社公式HP株式会社米山製作所は、ウォータージェットの受託加工専門の企業です。会社名株式会社米山製作所所在地〒411-0941 静岡県駿東郡長泉町上土狩188-1電話番号055-986-5349公式サイトURLhttps://www.yoneyama-ss.com/%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.google.com%2Fmaps%2Fembed%3Fpb%3D!1m18!1m12!1m3!1d415966.1121137363!2d138.79107981154405!3d35.461348271371!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x60199ae106e65b01%253A0x8f3d4c0e90a6546d!2z77yI5qCq77yJ57Gz5bGx6KO95L2c5omA!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1753403103347!5m2!1sja!2sjp%22%20width%3D%22600%22%20height%3D%22450%22%20style%3D%22border%3A0%3B%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20loading%3D%22lazy%22%20referrerpolicy%3D%22no-referrer-when-downgrade%22%3E%3C%2Fiframe%3E大ロット・小ロット、多様な素材に対応したウォータージェット加工機器が4台揃っているため、さまざまな案件を依頼できます。4台のウォータージェット加工機器があるため、至急、緊急の依頼にも迅速に対応しています。自社で加工を行うのではなく、スピーディーで手間のない受託加工を依頼したい方は、問い合わせてみましょう。◯あわせて読みたい記事株式会社米山製作所の会社概要や強み|対応している施工も紹介まとめSWS4300は「とにかくデカい・速い」。厚板・重量物を高スループットで切断したい企業の柱。SWS1200Bは「ライン直結×省コスト」。自動車部品や家電筐体の連続トリミングに最適。AWS4700は「レーザ級の精密水刀」。CFRPや微細金属部品のバリレス切断で差別化。ウォータージェットは非熱加工+多材料対応という独自メリットを持ちつつ、モデル選定を誤ると「過剰投資」や「能力不足」を招きかねません。本記事の比較表・チェックリストを活用し、自社の加工ニーズと照合してみてください。より詳しい価格帯・TCO試算、既存ラインとのレイアウト検討、加工テストのご相談などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。◯あわせて読みたい記事ウォータージェット加工の加工精度とは?特徴と活用方法を解説国産vs海外メーカーを比較!ウォータージェット導入のメリットとデメリット【初心者向け】ウォータージェット会社3社を比較!導入前に知っておきたい基礎知識